「子どもを学童に通わせたいけど、どの学童が良いんだろう」
「そもそも公立学童と民間学童の違いって何?」
「近くに公立と民間のどちらもあるけど、どっちが良いのかな……」
このように思うことはありませんか?
保育園に関する情報は目にする機会が多かったものの、学童クラブの情報はなかなか回ってこないですよね。
今回は民間・公立学童クラブの両方で約2年ずつ勤務経験がある筆者が、次の内容を解説します。
- 学童クラブはどのような施設なのか
- 公立学童と民間学童の違い
この記事の内容がお子さんの学童選びのお役に立てると幸いです!
学童クラブの基礎知識

学童クラブは、保護者が就労などで放課後・長期休暇に自宅で過ごすのが難しい家庭の子どもを中心に利用できる放課後の居場所です。
この章では「学童はどんなところなのか」の基本的な情報を紹介しますので、ぜひお読みください。
学童クラブの入所対象
学童クラブは保護者が仕事などで昼間は家庭にいない児童に対して、授業終了後や長期休み期間に生活の場を提供する施設です。
保護者の就労だけではなく就学や疾病などの事情を抱え、家庭で過ごすことが難しい子ども達も、入所の対象となります。
対象学年は基本的に小学校1年生~6年生のことが多いですが、地域の事情によっては「待機児童が多くて3年生までしか受け入れられない」など、さままざまです。
学童クラブの入所基準
公立学童は、保育園入園時と同じように申込時に就労証明書などの必要書類を市役所などに提出して、入所できるかの審査があります。
地域により一概には言えませんが、保育園の入園審査のように保育の必要性を点数化し、点数が高い家庭から入所を決定する場合もあります。
低学年の子ども達や母子家庭の子どもは加点も大きいので入所しやすいですが、希望者が多いと低学年のみで枠が埋まってしまい、中学年以降の子ども達は退所扱いになることがあります。
筆者が以前働いていた公立学童も定員より入所希望者が多く、一定の学年以上の家庭は入所できなかったケースがありました。
毎年利用希望者は増減するため「対象学年だから絶対入れる!」ということではないので、気をつけてくださいね。
民間学童は公立学童のように点数化するほど厳格ではなくても、就労証明書の提出を求められるなど簡単な審査がある施設もありますが、習い事要素の強い学童クラブの場合は、親の就労状況に関わらず入所できることもあります。
また、保育園併設型であれば卒園児が優先される場合があり、卒園児で定員いっぱいになると外部の入所希望者は受け付けられない……ということもあります。
気になる民間学童があれば、問い合わせや見学で次の点を確認してみましょう。
- 全体の定員数
- 昨年度はどのくらいの人数が新規に入所できたか
- 落ちた場合にキャンセル待ちは可能か
(保育園併設型学童に卒園児でない子どもが入所したい場合)
- 卒園児ではない家庭の入所は受け付けているか
- 例年は卒園児以外の子どもが何人くらい入所しているのか
学童クラブの運営元・施設形態

公立(公設)学童は自治体が設置・管理しているのが特徴で、学校内の空き教室や児童館に学童を設置していることが多いです。
公立学童の中でも、運営も自治体が行う施設は公設公営、自治体に委託された会社や社会福祉法人・NPO法人などが行う施設は公設民営と呼ばれます。
児童が安全に過ごす場を確保することが目的のため、習い事サービスなどはなく、比較的保育料は安価です。
一方で、民間学童は企業や法人が設置・運営する学童クラブです。
施設の設置・管理・運営のすべてを行っているので、サービス内容を自由に設定できます。
学校からは少し遠くても駅近でアクセスが良い立地に設置していたり、小学校まで職員が車や徒歩でお迎えに行く送迎サービスを行っていたりする施設もありますよ。
また保育園に併設している学童もあるので、卒園児の利用であれば通い慣れた保育園に近い環境や職員、友達と安心して過ごしやすいでしょう。
近年は塾や習い事教室が学童を併設していることも多く、保育時間内に送迎不要で習い事をしてくれたり、特色をもつカリキュラムが組まれていたりと、人気を集めています。
後ほど解説しますが、自治体からの補助金がない場合もあり、保育料がやや高額であることが多いです。
学童クラブの利用料金
公立学童はおやつ代を含め 月3,000円〜10,000円程度、民間学童はおやつ代を含め 月20,000円〜50,000円程度と公立学童よりも高い傾向があります。
サービス内容によって金額も変わり、特に習い事を兼ねて過ごすサービスだと高額になりやすいです。
さらに、以下の別途料金が必要になることがあります。
【公立学童・民間学童 共通】
- 朝や夕方の延長保育
- 長期休み期間
- 昼食や夕食提供がある場合は食事代
【民間学童の場合】
- 各種オプション(習い事、送迎サービスなど)
- 入会金
ただし、民間学童は施設によって利用回数に応じて料金が設定されていることがあり、たとえば「週2日だけ通いたい」という場合には料金を抑えて通えます。
学童クラブの職員体制
保育園では保育士が子ども達の保育にあたりますが、学童クラブでは放課後児童支援員と補助員が保育します。
放課後児童支援員は学童クラブに従事している・従事しようとしている保育士や社会福祉士資格保有者などが、対象の講習を受けると取得できる資格です。
補助員は放課後児童支援員の資格がない職員を指します。
2015年に内閣府がスタートした「子ども・子育て支援新制度」の中で放課後児童支援員の資格が設立されました。
2015年以前は学童保育の資格はなく、学童保育指導員と総称されていた名残で学童指導員と呼ばれることもあります。
保育園のように職員の配置基準があり、支援の単位(おおむね40人以下)ごとに放課後児童支援員が2人以上配置とされますが、1人を除いて補助員をもって代えることができます。
2025年現在の5歳児の保育士配置基準は保育士1人あたり子ども25人なので、25人の年長さんのクラスなら保育士1人で受け持てます。
学童の場合は全員が有資格者ではないこともありますが、職員の数は保育園の配置基準よりも手厚い場合があるかもしれませんね。
公立学童・民間学童の過ごし方

この章では学童クラブの施設形態や利用料金などを公立学童・民間学童で比較して解説していきます。
公立学童と民間学童の違いを知りたい方はぜひお読みください!
学童クラブの1日の流れ
主に授業がある日の流れと、学校が休みの日の流れの2種類があります。
以下にスケジュールの例をまとめました。
授業がある日の流れの例
| 14:30 | 登所・宿題 |
| 15:30 | おやつ |
| 16:00 | 自由遊び(室内・屋外) |
| 17:00 | 室内遊び |
| 18:00 | 延長保育開始 |
| 19:00 | 閉所 |
授業が終わったら自宅に戻らず、そのまま学童に登所します。
宿題をしたり、おやつを食べたりしますが、他は遊んで過ごすことがほとんどです。
ただ、民間の学童クラブでカリキュラムや習い事が充実している場合は、自由遊びの時間にカリキュラムが入る、もしくは ほぼカリキュラムに置き換わるようなイメージです。
学校が休みの日の流れの例
| 7:30 | 開所・順次登所 |
| 9:00 | 宿題 |
| 10:00 | 自由遊び(室内・屋外) |
| 12:00 | 昼食 |
| 12:40 | 室内遊び |
| 13:30 | 自由遊び(室内・屋外) |
| 15:00 | おやつ |
| 15:30 | 自由遊び(室内・屋外) |
| 17:00 | 室内遊び |
| 18:00 | 延長保育開始 |
| 19:00 | 閉所 |
土曜日や長期休みなどは、朝から1日学童で過ごします。
宿題などの学習の時間を設けていることが多いですが、他の時間は自由遊びが多いです。
夏休みには学校のプールへの送り出しや、イベントなどが行われることもあります。
また、民間学童の場合は保育時間が長い施設もあり、夕食を提供して22時頃までの預かりが可能な学童もあります。
公立学童では17~19時頃までの預かりが多いので、急な残業があるお仕事でも安心できそうですね。
学童クラブの保育内容
筆者が今までに勤務した民間学童・公立学童で共通している過ごし方は、次のようなものです。
- 室内遊び
折り紙や塗り絵、おもちゃなど、保育園・幼稚園で遊んでいたようなもので遊びます。
- 宿題
塾ではないので支援員は見守り中心であることが多いですが、民間学童を中心に学習指導を行う学童もあります。
ワークやプリントなどは学童で取り組んでも、丸つけや音読は家庭でお願いすることもあります。
- 食事(おやつ・昼食)
保育園と違って調理施設がないことがほとんどなので、市販のお菓子を提供することが多いです。
調理施設があれば、手作りのおやつを提供する学童もあります。
昼食は自宅からお弁当の持参が主流でしたが、近年は学童での昼食提供の流れを受け、お弁当屋さんで一括注文や給食センターで食事を用意するところも増えています。
- 屋外や体育館遊び
学校内学童の場合は校庭や体育館、民間学童の場合は近隣の公園などで遊びます。
- イベント
子ども達は学校で授業をがんばってきてから学童に来るので「学童ではゆっくりと過ごしてほしい」という思いから、保育園や幼稚園と比べるとイベントは少ない学童が多いです。
特に公立学童は少ない傾向がありますが、民間学童はカリキュラムや体験の機会を豊富に用意している施設もあります。
学年別の活動や習い事を兼ねた教室、宿泊を伴うプログラムを展開しているところもあり、学童クラブによって大きく異なります。
- 学童保育の時間内で習い事が出来る(保護者の送迎不要)
- 英語に特化したプログラムがある
- 学習塾並みに勉強を見てくれる
- 少人数でゆったりと過ごしながらカリキュラムに取り組む
特に保護者の送迎なしで習い事に通えるのは人気で、筆者が勤務していた学童でも「週2回は英語特化の学童に通うので、こちらは週3回だけ来ます」というご家庭もありました。
公立学童や生活ベースの民間学童+習い事特化学童の併用も可能な場合があるので、ご希望の施設にご相談くださいね。
まとめ

ここまで公立学童と民間学童の違いを解説してきました。
筆者は保育園併設型の民間学童と公設民営の学校内学童で勤務経験がありますが、家庭の価値観やお子さんの性格も十人十色なので「こっちが良いよ!」と一概に言うことは出来ません。
- 親は学童でどのように過ごしてほしいか
- 子どもはどう過ごしたいと思っているか
- 通い続けるのに無理のない立地・料金か
- 習い事をする場合は学童内で完結させたいのか、別で通うのか
など、家庭内でも様々な側面から話し合ってみてくださいね。
また学童の雰囲気を知るためにお子さんと一緒に見学に行くこともおすすめです。
実際に学童に通うお子さんと見学や話し合いをして、納得した上で学童が選べると良いですね!

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